ジブリ実験劇場「ON YOUR MARK 」にみる私達の道⑨

ニュース体験.jp / 社会 , / 公開日:2015/07/30

『夢の斜面見上げて。走り出した、その先は  (結末A)』

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全面降伏はしない。戦う。もう後戻りは出来ない。とにかく、早く、地上の世界へ。誰にも触れられたくないものを誰の手にも届かないところに放すんだ。2人の目的地は、見上げた向こうに見えるあの世界のようです。初めて少女を発見したときにイメージしたように、地上へ向かうのです。回廊を駆け上がって。しかし、追っ手のパトロール隊は上から回りこんできました。進行方向をふさがれ、もはや止まるしかない。いつも、走り出せば、何かにやられる…。しかし2人は走り続ける。飛鳥の表情は意志強く、さらにアクセルを踏み込むのです。ぎゅっと少女をかばうチャゲ。この希望を囚われから解き放つために…!

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だが、やはりそのまま衝突により爆発、高架道路は崩れ去り、トレーラーは宙に放り出されてしまいます。まるでスローモーションのように、終焉を分かっていながら、残りの時間を無念にも落ちていく。自分達は、終わる。でもそれより、彼女だけは、「希望」だけは未来に残したい!!その想いで、すぐに車を出て、落ちながらも「さあ、羽ばたくんだよ!」と彼女を飛ばそうとします。

しかし、彼女はむしろ飛鳥に手を離された後、逆にすぐその手を掴む。助けようとしたのか。2 人は、何をしてるんだ!だめだ!と叫ぶが、3人とも一緒に落ちていく。ここは「希望」は人を救おうとする?というよりも、希望はそれを想う人と共にあるということではないでしょうか。希望は他の誰かのものではなく、自分自身に宿るもの、宿らせるもの。どこかの誰かに任せて、去るということは、出来ないし、結局最期までも共になるという…

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*飛鳥は自分の手から天使を解き放つも彼女は彼らと共にいようとする。羽ばたいてないことからも、救おうとしているわけでもない気がする

 

ここまでが、ひとつのエンディングです。希望のために、走り出す。そこにはいつも障害があって、常にかなえるのは難しいと言うことがあるということです。むしろ現実には、こういうことの方が多いのかもしれません。

 

※それにしても、この地下都市の世界観につい見とれてしまうものです。様々な想像が膨らみます。地下に住むことを決意し巨大地下都市を実現したけれど、やはり人類は太陽の光をいただこうとソーラを構えたり、緑を活かしたり、屋上で過ごせる空間を作っているんです。人にとって生きる上で何が根源として必要かをこのような高度の科学で作られた都市の中にも垣間見えます。

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