男女別、薄毛の原因と治療法について(医師:佐藤留美)

ニュース体験.jp / 健康, 発毛, , , , / 公開日:2016/01/13

薄毛の原因と治療法について専門の医師にお伺いしましたので、記事にさせて頂きます。答えて頂いた医師は佐藤留美先生です。

≪医師:佐藤留美 2002年医師免許取得、2012年医学博士号(甲)取得。≫

Q1:なぜ薄毛になるのでしょうか?男女別の理由について教えて下さい。

男性の薄毛の理由:「男性の薄毛のおもな原因として考えられるのは、遺伝的なもの、ジヒドロテストステロンと呼ばれる男性ホルモンの一種が主に前頭部や頭頂部の髪の毛根に影響を与えることで起こるAGA(いわゆる男性型脱毛症)と呼ばれるもの、あるいはストレスによるホルモンバランスや自律神経の乱れによって頭皮の血流が悪化するために起こるもの、加えて不規則な生活習慣や食事の栄養バランスが乱れていることによって髪に必要な栄養分がとれていないことによるものなどが考えられます。また、頭皮が清潔に保たれておらず、頭皮の毛穴に皮脂が詰まったような状態も抜け毛を促進することがあります。」
女性の薄毛の理由:「女性の薄毛は、男性の薄毛とは少し異なり、特定の部位の髪の毛が抜け落ちるのではなく、全体にボリュームがなくなったり、何となく薄くなってきてしまうことが多いと言われています。抜け毛が増えて密度が減る、という以外に、本数そのものは変わらなくても一本一本が細くなってくる場合も多いようです。また、やせ願望が強い方が男性に比べて多く、過激なダイエットに走って栄養不足になる傾向があるほか、育児疲れ、仕事と家事の両立など生活そのものに大きなストレスがあることも多く、こういったことが重なることで抜け毛が増えている、ということは十分考えられるでしょう。妊娠によるホルモンの急激な変化によっても、抜け毛・薄毛にかかわっている場合もあります。」

Q2:特にお薦めの予防法、治療法はどのようなものがありますか?こちらも男女別に教えて下さい。

画像出典:www.skincare-univ.com/
男性の薄毛予防・治療法:「男性の抜け毛に関して、生活の中でできる薄毛、特にAGAの予防としては、原因となるジヒドロテストステロンと呼ばれる男性ホルモンを増やすといわれている多量の飲酒や、頭皮の血流を悪くし、毛髪に栄養が行き届かなくさせてしまうといわれる喫煙などを控える、といったことが考えられます。また、ストレスもやはり、薄毛の大きな原因になりますので、スポーツや趣味など、うまくストレスを解消する方法を見つけて定期的に実行していくことも、薄毛を防ぐ鍵の一つになってくるでしょう。頭皮の清潔を保ち、かつ洗いすぎないことも大切なことです。」
女性の薄毛予防・治療法:「女性の薄毛の予防法として、大切なことの一つはダイエットをしすぎないこと。体重を急激に落そうとして、必要な最低限のカロリーも摂取しないような食事制限をすると、髪に必要なたんぱく質や亜鉛といった栄養分も足りなくなり、髪はどんどんやせて、抜け落ちてしまいます。また、頻回なヘアダイやパーマなども髪を傷め、ボリュームを失わせてしまいます。それから、仕事・家事・育児と多忙な女性も多いと思いますが、ギリギリまで自分を追いつめず、手を抜いたり、リラックスする時間を作ってストレスマネージメントをすることも重要ですよ。」

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Q3:頭皮も肌の一部であるため、通常お肌にするケアは、頭皮にとっても良いケアとなるのでしょうか?


確かに頭皮も肌の一部ではありますので、お肌と共通する、例えば清潔に保ち、かつ洗いすぎによって必要なものまで落とし過ぎない、ある程度の潤いを保つ、といったケアは必要であると思います。ただ、頭皮は、髪の毛を育てるベースになるものですから、髪の毛に十分な栄養分がいきわたるようなケアを同時に心がけることも大切ですね。

Q4:頭皮ケアにおいて、特に季節ごと(夏/冬)に取り組むべきことを教えて下さい。

夏の頭皮ケア:「夏は開放的な気持ちになり、露出の多い服装でアウトドアに出かけたりすることが多くなりますよね。それ自体はとても健康的でよいことなのですが、お肌同様、髪や頭皮に当たる紫外線も気にしてあげる必要があるでしょう。また、夏は高温多湿のため、ピタッとした帽子などをかぶって頭皮が蒸れてしまうことも抜け毛や薄毛の原因の一つになることもあります。シャンプーをした後、ドライヤーなどですぐによく乾燥させることは細菌の繁殖を防ぎ、気になる頭の汗臭さや嫌なにおいを抑えることにもなるので濡れた頭皮のままで、長い時間すごすことのないようにしましょう。」
冬の頭皮ケア:「お肌もそうですが、冬場は頭皮も乾燥が気になる季節です。特に気にせず、夏の頭皮ケアのまま冬に突入してしまうと、頭のかゆみやフケに悩まされたりすることが多いかもしれません。洗浄力の強いシャンプーではなく、ある程度皮脂や潤いを残してくれるような優しい洗い心地のシャンプーを選んで、爪を立てたりせず指の腹でそっとマッサージするように髪や地肌を洗ってあげるとよいでしょう。また、髪を洗うときに、温度の高すぎるお湯も頭皮や髪の乾燥の原因になりますから、温度を確認して、頭皮の負担にならないぬるめのお湯をとよいですね。」
※医師のコメントは商品の効果効能の保証や、推奨をするものではありません。

医師:佐藤留美
2002年医師免許取得、2012年医学博士号(甲)取得