神威岬(積丹)はまさに神の存在を感じるところ?

ニュース体験.jp / 旅行, , , , / 公開日:2015/09/15

北海道の中で、突き出たところに位置する町、積丹。そのさらに最末端のところにあるのが、「神威(カムイ)岬」です。”神威岬は風光明媚な景色を人々に堪能させてくれる一面、古くは西蝦夷三険岬の一つ”として、航海の難所として知られてきた場所です。どんな景色を見せてくれるのか簡単に写真でその体験をお伝えします。出典:http://www.kanko-shakotan.jp/

積丹 神威岬にたどり着きました。


ずっと海岸沿いを車で走ると、徐々に見えてきます。この写真でも、海に長くせり出して、さらにその先にポツンと1つ何か立っている(ボートの鼻の上くらい)のが見えます。遠くから見ても早くも何か畏怖の念を抱きます。
 

車を降りて、1本の道を上って行きます。周りは海ですが、自然の植物に囲まれ少し静かな感じを受けます。

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ここから先は女人禁制の危険な場(現代では普通に入れます)


女人禁制です。もはやこれまで。ではなく、実際は女子でも男子でも入れます。神威岬に灯台が出来た明治21年(1888年)には職員3名が勤務し、灯台にたどり着くには余別の集落から片道4kmもの険しい山道を登ったり降りたりしていたそうです。特にこの岬に近づいたエリアまでくると、崖が続き一歩踏み外せば海に落ちてしまう、非常に怖いところが何か所もあり、子供や女性にとっては本当に命の危険がある場所だったようです。(ただし理由はこれではなく後述します)


こうして界王様に会いに行くがごとく蛇のような道を歩きます。当時はここまで来るのにも海岸の大きな石をとび跳ねながら伝って歩くのが普通だったそうです。今ではこうして、ある程度石の階段があり歩きやすくなっていますが、それなりに距離もあります。
海は非常にきれいです。手つかずな感じが出ています。

皆の思いで作られた念仏トンネル

そして途中に見えるのが念仏トンネルです。大正元年1912年、10月の天皇誕生日に灯台守の職員婦人とお子さんが、お祝いの食料品を買い出しに行く途中大波に飲みこまれ死亡…これに村人たちが心を痛め、これ以上死者を出さない為に、村人達が光の届かない真っ暗な中、崖に手彫りでトンネルを掘り続けたそうです。”崖の両側から彫り進んでいったので、途中で中でずれてしまい、念仏を唱え、念仏の聞こえる方向を探しながら貫通させた”、とのことです。灯台職員や家族、村人、灯台を訪れる人たちの想いから出来上がった大切なトンネルだったんですね。(すみません、今回は下には降りずに上からのみです)

先端に到着。神威岩である「チャレンカ姫」を臨みます。

引用:http://www.kanko-shakotan.jp/appeal/legend.php
悲運の公達、源義経は北へと逃れた。
その義経を強く慕う首長の娘チャレンカ。乙女がやっとたどり着いた神威岬は、義経が平取へと旅立ったあとであった。愛しい人の温もりもすでになく、過ぎ去りし日々がよみがえる。もうここまでと思いチャレンカは「和人の船、婦女を乗せてここを過ぐればすなわち覆沈せん」との言葉を残し海に身を投じてしまった。その身体はやがて岩と化し神威岩となった。以来、女性を乗せた船が通ると必ず転覆し、神威岬は女人禁制となった。日本海で最大の難所といわれた神威岬。その岬までの歩道がチャレンカの小道です。

そう、この先端には、そのチャレンカ姫がいるのです。それがこちら


姫の、後ろ姿だそうです。まるで、オーパーツ(out-of-place artifacts)ですね。どうして平たく島のようなものの上に、あのように1体の大岩が存在したのでしょうか。とても不思議で、風や波ももの悲しさを感じる場所。それでいて、美しい場所。全身で自然を感じる、という感覚よりは、空気でなにか神の雰囲気を感じられる、そんな非常に感慨深い体験になると思います。

(オマケ)最後はもちろんウニ丼で。

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もちろんここに来たらウニ丼、特に「赤うに」を食べるべきです。ただし、間違っても神威岬の広い駐車場にある店で食べてはいけない!と私は強く思います。普通のフードコートとお土産屋さんですここは…。というかウニ丼すら無いです。カレーとかです。むしろ、食べるところここしか無いのかと愕然としました。15年前にはぽつんとしたお店で、ものすごくおいしいウニ丼屋さんがあったというのに、いったい何があったのか…外資に買収されたのか…とにかくここでお腹を満たしては神威岬に来た甲斐がありません。

来るべきは、当然、この食堂うしお。少し岬を離れた端っ子にあります。でも道沿いなので見つからないことはありません。↓↓↓↓↓



もちろん正確に言えば北海道で言う赤うにはエゾバウンウニというこのようにオレンジ色をした種なのですが。でもこれが甘くてとろけて本当に美味しいんですよ。少しいくらと混ざってもまた美味。逃すことなかれ、ですよ。

永見子
積丹観光 PR記事