アトピー症状とスキンケア・注意点について(医師:上原典子)

ニュース体験.jp / アトピー, 健康 , , , / 公開日:2016/01/13

アトピーの原因と治療法について専門の医師にお伺いしましたので、記事にさせて頂きます。答えて頂いた医師は上原典子先生です。

医師:上浦典子 /専門科目:美容皮膚科【資格】日本医師会認定産業医

Q1:アトピーの原因について

アトピーの発症に遺伝的要因と環境要因が関連していると言われていますが、わかっていない部分も多いのです。アトピーは家族性に発症することが多いため、遺伝的な関与があることはまず間違いないと考えられています。しかし、アトピー家系の中でも発症しない方もいますし、ある一定の確率で遺伝するという規則性もないことから、環境による影響もあると考えられています。近年アトピーが増えているというのは、この環境要因の変化によると考えあいkられています。衛生環境の変化や大気汚染や食品の防腐剤、添加物なども影響が指摘されています。わからないことも多いですが、徐々にアトピーの遺伝子についても解明が進んできているので、今後このような研究結果が発症を予防するのに役立つことが期待されています。

一方、悪化要因については、ずいぶんわかってきている部分があります。汗やよごれによる皮膚のバリア機能の低下であったり、細菌や真菌の感染、食べ物などです。

Q2:アトピーの症状について

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アトピー、つまりアトピー性皮膚炎とは、アレルギー体質の方や、皮膚が弱い方に見られる、湿疹などの皮膚の炎症のことを指します。症状は重症度によって様々です。腕や足を曲げた時に内側にくる部分だけが、痒くてカサカサしているというような状態の場合もあり、プツプツと赤い湿疹ができてジュクジュした汁がでてきたり、慢性化して皮膚が硬くゴワゴワになることや硬いしこりのようなものができることもあります。症状は左右対称にでることが多いです。そして年齢によって、症状がでる場所に特徴があります。

【乳児期】:頭、顔ではじまることが多い。体幹、四肢にもでることも。【幼時期・小児期】:首、腕や足を曲げた時に内側にくる部分に多い。【思春期・成人期】:顔(おでこ、目・口・耳のまわり)、首、胸や背中に症状がでることが多い。

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Q3:アトピーの治療法について

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アトピーの治療の原則は「①悪化させるものを避ける」「②スキンケア」「③薬物療法」です。

「①悪化させるものを避ける」

2歳以下のお子さんですと、食べ物によるアレルギーがアトピーの引き金となっている場合が多いので、原因と考えられる食べ物を控えることが重要です。また、思春期以降ではストレスによるアトピーの悪化も少なくありません。日常の中で何がストレスになっているかに気づくことが、アトピー改善のきっかけになるかもしれません。また、はっきりとした悪化要因がわからない場合でも、規則正しい生活、部屋を清潔に保つなど、爪を短くきって掻かないようにするなど、生活環境を整えることも重要です。

「②スキンケア」

皮膚のバリア機能を守ることが、スキンケアの目標です。肌を清潔に保つことは大事ですので、汚れや汗を拭き取ることはもちろんですが、この際、タオルでゴシゴシこするのではなく、やさしく拭き取りましょう。そして、保湿も重要です。入浴後には必ず保湿剤をつけましょう。アトピーでも症状がごく軽微なものであれば、保湿剤だけでも改善することがあります。

「③薬物治療」

塗り薬と飲み薬が使われます。塗り薬である、ステロイドがアトピー治療において、皮膚の炎症を抑えるのに非常に重要な役割をもっています。ステロイドの塗り薬にはその強さによって段階があり、重症度に応じて強さが使い分けられています。また、顔などにはタクロリムス軟膏という種類の少しピリピリとした刺激のある塗り薬が使われることもあります。そして、飲み薬はかゆみをやわらげる目的として、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などが使われます。

Q4:アトピーの季節毎の注意点について

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夏のアトピー注意点:夏は汗に対する対策が特に重要な季節です。吸水性に優れていて、なおかつ刺激性の少ない生地の衣類を着ましょう。汗をかいたらすぐにシャワーをあびたり、または拭き取って、清潔に保ちましょう。ゴシゴシこするのではなく、刺激性の少ない石鹸をやさしく泡立て洗い流すとよいでしょう。最近ではポンプ式の泡で出る液体石鹸なども有用です。また、お子さんではプールなどで「とびひ」に感染しやすい時期です。アトピーがあると、とびひに感染しやすく、重症化しやすくなるので充分注意が必要です。

e601b99d15d9ff2c11082785f62cb1c5_s冬のアトピー注意点:冬といえば、乾燥の季節ですから、保湿をしっかりすることが大事ですね。他の季節よりもこまめに保湿剤をぬることがお勧めです。部屋の中もしっかり加湿しましょう。そして寒いからといって、じかに暖房にあたらないようにすること、入浴の時はかゆみを感じるほど、お湯の温度を高くしないことなどが大事です。入浴後にほてりを感じるような入浴剤や沐浴剤は使用を控えましょう。通気性がよく、刺激性の少ない肌着を着用しましょう。

※医師のコメントは商品の効果効能の保証や、推奨をするものではありません。

医師:上浦典子 専門科目:美容皮膚科
■プロフィール:【経歴】2010年 聖マリアンナ医科大学医学部 卒業/2010年 聖マリアンナ医科大学病院 勤務/2012年4月より新宿クレアクリニック勤務 【資格】日本医師会認定産業医